出典:http://autoc-one.jp/news/2629253/
1989年にデビューして以来、超ロングセラーとなっているマツダ・ロードスターがモデルチェンジを行うこととなった。
世界で一番売れているオープンカー(ギネスブック認定)であるロードスターが、どのように生まれ変わるのか注目されている。
ロードスターRFとなるマツダが放つモデルチェンジの内容とは?
世界が注目しているマツダ・ロードスターのモデルチェンジに迫ります。
目次
北米仕様「ロードスターRF」のスペック
- 全長×全幅×全高(mm)
3,915×1,735×1,245 - 最高出力(馬力)
155 - 最大トルク(kgf.m)
20.5kgf.m - 駆動方式
FR - エンジン
SKYACTIV-G2.0直噴ガソリンエンジン - 乗車定員
2名
ロードスターRFとは?
今回のモデルチェンジの際に付随されるRFとはRetractable Fastbackの略で、Retractable(リトラクタブルハードトップ)とFastback(ファストバックスタイル)を表す。
ロードスターとしての普遍的な価値を保ちながら、新しいスタイル、新しい名前で新型ロードスターを新しいユーザーの心をも引き付けるネーミングにしたいとマツダが考えたもの。
スポーツカーの原点といえるファストバックスタイルは、誰もが美しいと感じるルーフからリアエンドへとスムーズにラインがつながっていくラインのことをいい、今回のモデルチェンジでロードスターが最もこだわったスタイルとなります。
リトラクタブルハードトップ
出典:http://autoc-one.jp/news/2629253/
ロードスターは初代と2代目に古典的な取り外し式ハードトップをオプションとして用意。
3代目では電動格納式ルーフを装備した「ロードスター RHT(リトラクタブルハードトップモデル)」に進化し、利便性と季節を問わない快適さを求めるユーザーに好評を博し、ライフサイクル終了時の販売台数のうち半数以上を占めていた。
そして4代目となる現行モデルには、ルーフを閉じたときに美しいファストバック・クーペのスタイルになる新たな開閉式ルーフが採用された。
これは、オープンカーであってもクーペスタイルでいる時間のほうが多く、多くの時間の大部分を占めるクーペスタイルが、より美しく保たれるデザインを狙ったマツダの戦略でもあります。
くわえて、日本人は特に、オープンカーを全開にして走っていると時の印象を気にする人も多く、通常はクーペスタイルで走ることが多くなるだろうと言う見込みからもきている結論から、ここでもクーペスタイル時の美しさをマツダが意識していることがわかります。
ロードスターRFは、なぜ、タルガトップなのか?
今回のモデルチェンジでは、上記の理由からもわかるとおりフルオープンとはならないこととなったロードスターですが、なぜ、このような変更点を加える事になったのでしょうか?
それは、ソフトトップとハードトップ、さらにはタルガトップとフルオープンとこれらの関係性で証明されます。
例えば、幌となるソフトトップは閉めて走行しているデザインよりもフルオープンのほうがデザイン的にもよく、オープンにしていることが多いユーザーが購入するケースが数としては多いです。
反対に、幌ではないハードトップの場合は、メインは閉めて走行するがたまにオープンにして走りたいという要望が多く、そのため、閉めている時のクーペデザインが美しくないといけないわけです。
今回のロードスターがRFと呼ばれ、ハードトップのタルガトップとなった大きな理由でしょう。
フルオープンではないタルガトップは、オープンにしている時よりも閉めている時のクーペスタイルに美しさを求める比重が高いということです。
走行中にも開け閉めが可能
新型のロードスターRFは、ルーフの開け閉めが走行中でも可能となりました。
もちろん、対応できる速度はあります。
対応速度は10km/hで、12秒という短時間で開閉が可能となり、急な雨や天候の変化にも迅速に対応できるようになりました。
12秒での開閉が可能なので、停車している時にも思いついたらすぐにストレスなくスムーズな開閉ができます。
美しいフォルム、開け閉めの迅速さで完璧?欠点はないのか?
今回のモデルチェンジで加わることとなったロードスターRFですが、良いことばかりのようですが欠点はないのでしょうか。
ハードトップとなりデザイン上の美しさだけでなく、ソフトトップと比較して耐久性も上がりますし防犯上のセキュリティに対しても効果を発揮します。
ソフトトップだと万が一でも幌が切られてしまうなどの被害にあうと、車内のものを盗まれてしまったりするリスクもあります。
デザインよし、耐久性よし、防犯上も良いとなれば、さらに言うことなしですが、問題は車重が増えてしまうことです。
ロードスターはスポーツカーですが、パワー重視の走りではなく車を操るコントロール性など、運転するうえでの一体感を楽しむ車ですから、あまり車重が増えてしまうとロードスターの良さが消えてしまいます。
先代のNC型でもソフトトップとハードトップの車重差は37kg(カタログ値40kg)あり、今回のハードトップの採用でも車重アップが心配されています。
SKYACTIV-G2.0直噴ガソリンエンジン
出典:http://www.mazda.com/ja/innovation/technology/skyactiv/skyactiv-g/
ロードスターRFはハードトップモデルとなるため、車重が増えることが予想されている。
パワーよりも車重の軽さに重点が置かれ、パワー重視の速さよりも走りの一体感を重視してきたロードスターは、扱いやすさから1.5リッターエンジンでのラインナップとなっていたが、今回こだわったハードトップのタルガトップの採用で2.0リッターのエンジンを搭載するモデルのラインナップも決定。
これは、前述した北米仕様のエンジンと同様で、155馬力を叩き出すハイパワーユットとなる。
前回と同様の40kg級の重量増となっても、今回の2.0リッターエンジンであればパワー不足を感じることなく、ストレスのない走りが十分に楽しめるようになりそうです。
パワーアップで気になる燃費性能は?
今回のロードスターRFの車重アップによるSKYACTIV-G2.0直噴ガソリンエンジンへの変更では、パワーの面では申し分ないところですが、排気量が上がったりパワーアップすると気になるのが燃費性能です。
今回のモデルチェンジでのSKYACTIV-G2.0直噴ガソリンエンジンの燃費性能は、JC08モード燃費は13.0km/Lと言われています。
オープンカーとクーペという違いはありますが、ライバル車となるトヨタ・86(ベースグレード:G)が13.0km/Lなので同程度の燃費性能となると思われます。
ロードスターRFのマシングレーが人気!
出典:http://autoc-one.jp/news/2629253/photo/0008.html
一際目を引くロードスターRFのグレー色は、マシングレーと言われるボディカラーです。
CX-9から導入したボディカラーで、色の凄さやレベルを上げようとするマツダの試みから生まれたボディカラーでもあります。
マシングレーの色のレベルの凄さは、光が当たった時は反射して当たっていないところは黒く落ちるという、上向きの面と下向きの面がハッキリするのが特徴。
アルミニウムのパウダーチップを小さく平滑化したメタリックは、アルミの粒々が見えないように工夫して、金属に近い質感にすることに成功、これを量産型の車で達成したのはマツダが初とのことです。
マツダといえばインパクト十分なソウルレッドですが、このマシングレーもマツダのイメージカラーとなるかもしれませんね。
ロードスターRFの価格は?
ロードスターRFですが、現在販売されている現行車であるロードスターNDはベーシックモデルである「S」の249万円から、「RS」の319万円までのラインナップとなっています。
エンジンも2.0リッターになりパワーアップを果たすこと、美しいデザインにこだわり抜いたRFの採用など、同程度の価格帯は難しいとして、先代モデルとの価格差をみると30~50万円ほどの開きがあることから、280~370万円の間となるのではないでしょうか。
ですが、さすがに370万円は高いような気がします。
ライバル車であるトヨタ・86やスバル・BR-Zの価格帯から予測しても370万円は高いので、ライバル車を十分に意識したうえでの価格帯ということで、オープンカーであることを考慮しても350万円以内とするのではないでしょうか。