車を運転する時にあってはならないことが交通事故です。

ですが、自分が気をつけていても周囲の車の不注意で交通事故に巻き込まれることもありますし、運転を誤って自損事故を起こしてしまうこともあります。

車での交通事故には、単に車に傷をつけてしまうような小さな事故もありますが、車の損傷が激しく事故車扱いになるようなダメージが大きく、車の価値を著しく低下させてしまうような事故もあります。

そのような交通事故を起こしてしまった時に、果たして、車を修理して乗り続けることが良いのか、または、車を買い換えるほうが良いのか、その選択に迷う時もあると思います。

では、車の対するダメージの大きい事故を起こしてしまい、愛車が事故車扱いになるような場合にはどのように判断したら良いのでしょうか？

修理した方が良いのか車を買い換えたほうが良いのか、どのように判断するのが正しいのか調べました。

車の価値を知ることが第一

交通事故を起こして、比較的ダメージの多い事故車扱いとなるような状態となってしまった場合は、まずは、愛車の価値（時価）で判断するということが第一となります。

（※事故車とは、一般的に修復歴車のことを言います。）

そうなった時に、当然、修理する必要がありますが、多額の修理費用となった場合は保険を使って修理するようになると思います。

この時に、あなたが被害者側であっても修理費の全額が支払われるということが決まっているわけではありません。

なぜなら、車には「時価額」という判断基準があるからです。

つまり、それぞれの車に定められている「時価額」以上に修理費の補填はされないということです。

ですので、愛車の価値を知るには時価額を知り、修理をするべきか車を買い換えるべきかを判断する一つの判断材料になるということになります。

例えば、時価額が30万円の車だったとして、修理費が50万円も60万円もかかるようだったら修理するよりも買い換えたほうが良いですし、時価額が150万円の車で修理費が30万円となるようなケースでは修理をして乗り続けたほうが良いということになります。

事故のケースや修復歴車となったリスクまで考えるのであれば車の買い替え一択となりますが、車にかけることのできる予算にもよるので一概にはいえませんが、修理費が車の時価額を超えるのかどうかは修理をして乗り続けるのか、逆に、車を買い換えるのか。

この判断をするのに重要な判断材料となります。

まずは、車の修理費の見積もりを取ろう

交通事故を起こしてしまった場合には、車を修理するのにどの程度の費用がかかるのか、まずは修理費の見積もりを取ります。

修理費が出ないと事故車となっても修理して乗り継いでいくことが良いのか、車を買い換えたほうが得策なのかの判断ができません。

ただ、修理費が高額となる場合に任意保険を使う方も多いと思いますが、保険会社は自社で提携している修理工場へ修理を出すので、その費用が高くなる傾向があります。

「え！？こんな傷だけで？」なんていう展開も多く、工費込みの修理費が10万円を超えるケースなどは当たり前のようにあります。

そのような場合は、保険会社が提携している修理業者の見積り以外の修理業者にも見積もりを出してもらうようにして、できるだけ客観的で正確な見積もりを出すようにしましょう。

そうしないと、修理をして車を乗り続けるのか車を買い換えるのか判断に迷った時に正確な答えが出しにくくなります。

上記のような理由もありますので、できれば、複数の修理業者に見積もりを出してもらうようにしましょう。

では、時価額はどう調べるのか？

時価額を調べるには、その車の一般的な中古車市場における価格相場を調べてみると良いと言われていますが、ただ、これは必ずしも正しいとは限りません。

なぜなら、同じ車種でボディカラーや走行距離、修復歴の有無や各種オプション装備などの状態が似通っている車であっても、販売店ごとに販売価格が大きく異なることがるからです。

ですので、保険会社が算定した保険金に不満があって、愛車と同様の車の相場を調べたとしても支払われる保険金の上限が上がるわけではありません。

保険会社は、もっと、専門的で客観性のある数値や資料から時価額を算定しています。

それが、有限会社オートガイドが発行する、通称レッドブックや赤本と呼ばれる50年以上の歴史がある自動車価格月報や、通称イエローブックと呼ばれるJAAI一般財団法人日本自動車査定協会が発行している中古車の卸売価格が記載されている専門誌から算定していますので、必ずしも中古車市場の相場と共通の判断とはなりません。

ただ、これらの資料は有料のものですし、一般の方には馴染みの薄い資料ですのでレッドブックやイエローブックで時価額を調べるということは適切とはいえません。

では、一般のユーザーが時価額を調べる方法はないのでしょうか？

時価額は利益を載せていない中古車価格に近い

愛車の時価額を知りたいと思った場合に、中古車市場での販売価格が必ずしも一致しないといったのは販売店の利益が乗っかる形で販売価格が決定されているからです。

中古車店も利益を出さなくてはいけないわけですから、当然といえば当然ですよね。

では、どうやったら時価額を知ることができるのかというと、それはズバリ買取額ということになります。

つまりは

ですから、イコール買取額にもなるわけです。

ただ、事故を起こした後の車を買取店に持って行っても、現在の車の状況でしか買取査定を行わないわけですから時価額は調べようがありませんし、買取店も「もし、事故を起こしていなかったら買取額はいくら位ですか？」なんて質問に答えることはしません。

そのような場合で、有料でも良いから事故前の時価額を知りたいと思う方は、JAAI一般財団法人日本自動車査定協会で事故減価格証明書を作成してもらうこともできます。

一括査定を利用しての時価額証明はやめましょう

ただ、このような場合に、JAAI一般財団法人日本自動車査定協会は査定をしてもらうのにお金がかかるから、インターネット無料一括査定を利用しようと言う方もいるかもしれませんが、それはやめておきましょう。

確かに、インターネット無料一括査定はガリバーやアップルやカーチス、ビッグモーターやカーセブンなどの大手買取店が登録している一括査定サイトですので安心ですし、費用もかからないので手軽に利用はできると思います。

ですが、一括査定サイトに登録している大手買取店は無料で登録はできませんので、一括査定サイトを運営する会社へ有料で登録しています。

ですので、車を売る気がなく利用してしまうと買取店が余計な費用を払うことになりますので、このように時価額を調べるためだけに利用するには控えましょう。

事故車（修復歴車）を修理するか買い替えるか　まとめ

1.愛車の時価額と修理費を比較するという判断基準を知る

2.修理費の見積もりを出す

任意保険に入っている場合は保険会社に見積もりを出してもらう。

ただし、見積額があきらかに高いと判断される場合や不明瞭な見積額が出てきた場合は、異なる修理業者でも見積りを出してもらい、できるだけ客観的で正確な修理費の見積もりを出す。

3.愛車の時価額を正しい方法で調べる

修理費の見積りも重要ですが、愛車の時価額を正しい判断のもとで知ることも同じくらい重要です。

保険会社は営利団体ですから、自社の利益が一番大事なのであり、できれば保険金は出したくないというところが本音です。

ですので、保険金を提示される場面で愛車の時価額を知っておかないと保険金を安くされてしまう場合もありますし、このようなトラブルは実際に起こっています。

ですから、愛車の正しい時価額を知るということが重要なのです。

正しい愛車の時価額を把握しておけば、保険金を提示された時にも不当に安くされることを防止することができます。

どうしても、正しい時価額を知ることができない、有料でも良いから正しい時価額を知りたいという方はJAAI一般財団法人日本自動車査定協会で事故減価格証明書を作成してもらうことも有効な手段です。

費用がかからないからといって、インターネット無料一括査定を利用するのは控えましょう。

ユーザーが無料で利用できる分の費用を買取店が負担していることを考慮しましょう。