車を高く売りたい、愛車を手放す際には誰もが思うことだと思います。
ですが、買取店はいろいろな方法を使って、あなたの愛車をできるだけ安く買おうとします。
その営業方法の中に、レッドブックやイエローブックを使った交渉方法があると言われていますが、そもそも、このレッドブックとイエローブックとは、一体、何なのでしょうか?
レッドブックとイエローブックを使用した交渉方法とはいかなるものなのか?
また、我々、一般ユーザーがこのような交渉をされた時に気を付けなければならないこととは、どういうことなのでしょうか?
レッドブックとイエローブックについての説明と、これらを使った交渉方法への対処法を調べました。
目次
レッドブックやイエローブックとは?
レッドブックやイエローブックは買取業者やディーラーが使用しているもので、現時点での自動車の一般的で常識的な価値、価格などが掲載されている月報紙の事を言います。
一般的に、自動車業界や損害保険業界、法曹界、官公庁などが使用するもので、車買取店では車を買い取る際の基準となるもので、損害保険業界では自動車事故が起きた際にレッドブックに記載されている車のデータから、損害保険金の支払い額を算出するために使用します。
ここでは、レッドブックとイエローブック、それぞれの特徴を簡単に説明いたします。
自動車価格月報(通称:レッドブック、赤本)
有限会社オートガイドが発行する50年以上の歴史がある自動車価格月報です。
車買取業界では、査定士がカバンに携帯させている査定士の七つ道具の一つと言われていて、車買取の際の買取額の基準や目安となる、それぞれの車両の価格が掲載してある有名な書籍です。
車買取店のみでなく、自動車ディーラー等も使用している書籍で、車を販売する際の下取り車の査定時にも使用されることもあります。
保険業界でも基礎となる情報源となっており、自動車事故が起きた際に支払われる損害保険金の算出の際にレッドブックが使われていて、損害保険金の支払額はレッドブックの車のそれぞれの評価が基準となっていると言われています。
ですので、旧車や一部プレミア化している車が事故を起こした時に、修理代が高すぎて修理代の全額を保証しないケースが多く、その多くでレッドブックによる車の価値・価格から算出されることが原因で、そのような結果になることが多くになっていると言われています。
このように車の売買や保険業界もそうですが、一般ユーザーより、このような専門職の方が所持していることが多い書籍です。
自動車価格月報(通称:レッドブック、赤本) 購入方法
種別 | 発行月 | 価格 |
---|---|---|
【A】 商用車(トラック・バス) | 隔月発行(毎奇数月) | 年間 7,800円 |
【B】 国産乗用車 | 毎月発行 | 年間 10,300円 |
【C】 軽自動車・二輪車 | 隔月発行(毎奇数月) | 年間 4,700円 |
【D】 輸入自動車 | 隔月発行(毎偶数月) | 年間 7,200円 |
全シリーズ (上記 A,B,C,Dすべて) | 割引価格 | 年間 27,000円 |
国産車シリーズ(上記 A,B,C) | 割引価格 | 年間 22,000円 |
中古車価格ガイドブック(通称:イエローブック)
イエローブックは、JAAI一般財団法人日本自動車査定協会が発行している中古車の卸売価格(一般的に仕入れ価格に近い性質のもの)が記載されているB5版の書籍です。
毎月1日に発行されるもので、中古車取り引きの目安となる価格情報を提供するために発行されている書籍です。
レッドブックと同様、主に、車の買取店やディーラーなどが使用するためのものです。
ただ、車買取店やディーラーでは前述のレッドブックの方がメジャーであることが多く、レッドブックに掲載されていない情報をイエローブックで補う使用方法が多いようです。
そのためか、保険業界で損害保険金の算出のために使用されるのはレッドブックがメジャーであると言われていますし、業界でも有名な方はレッドブックのようです。
ですが、JAAI一般財団法人日本自動車査定協会は自動車事故による格落ち(評価損)の算出をする際に必要な「事故減価額証明書」の発行でも発行された資料は有効となるほど信頼性の高い機関ですので、イエローブックもきちんとした書籍であるといえます。
中古車価格ガイドブック(イエローブック) 購入方法
年間購読料(税込) | 分冊価格(税込) |
---|---|
8,750円 | 1,030円 |
レッドブックやイエローブックは危険!?
このように、レッドブックやイエローブックは、車の買取査定でも使用される自動車の現在価値を示す資料とも言えるものです。
ですので、買取店の査定士が買い取り交渉が難航すると最終手段としてレッドブックやイエローブックを持ちだして、査定士の買取価格の提示がいかに客観的で適正な査定額であるのかを説明するために使います。
つまり、交渉の最終段階で出てくる最終兵器とも言えるものなんです。
私もこのように色々と調べるようになって知りましたが、何も知らなかった頃に愛車の査定を受けていたら査定額が低いと思っていても、この手の資料を見せられたら「自分の車の価値ってこんなものなのか・・・」と、納得してしまったかもしれません。
買取店の査定士からしたら、このような状況に持っていくための道具だといえるでしょう。
ですが、このような展開になっても相手の言うとおりに納得などする必要はありません。
その理由をご説明します。
レッドブックやイエローブックの自動車価格は安い
ズバリ、理由はこれです。
レッドブックやイエローブックに記載されている自動車の価格というのは、現実の自動車の価格と大きく乖離していることもあり、信ぴょう性に欠ける場合も多々あるようです。
逆に言えば、だからこその最終兵器だということができるでしょう。
つまり、査定士があなたの愛車を安く買うための手段として使っているということですから、いちいち、この手の資料を見せられて納得していては、高く売れる可能性のある車でも安く買い取られてしまうのがオチです。
ですから、レッドブックやイエローブックを査定時に提示された場合は、真に受けずに冷静に対処しましょう。
リアルタイムの時価に対応できるわけがない
書籍である以上、記載された内容は変更できるわけがないのですから、リアルタイムの時価に対応するには不向きな資料と言わざるを得ないです。
パソコンやスマホで見れるリアルタイムの情報であるならまだしも、そのような情報は一般の人が見れることは絶対にないですから、レッドブックもイエローブックも発行された時点での予測値であり、フルモデルチェンジや不意の事情で車の買取相場が急落した場合や、その逆に、海外需要などが原因で買取相場が急騰する自動車など、このような状況に対してリアルタイムに対応することはほぼ不可能です。
書籍のデータなので、このような突発的な価格変動には対応できませんし、リアルタイムの査定相場を知ることなどできないわけです。
それに、車の価値は一部の特別な事情がない限り、刻一刻と価値が下がっていくものですから、この原理原則の前でもレッドブックやイエローブックの情報の信頼性は完全なものではないといえます。
ですので、良くも悪くも、時価を指し示すことはレッドブックやイエローブックにはできないといえます。
レッドブックやイエローブックも無関係に高く売る方法
このように、買取店の査定士は交渉が難航する時などにレッドブックやイエローブックを持ちだして、査定士が提示する査定額で買取りできるように仕向けます。
ですが、この時点で鵜呑みにしていまい査定士の言うことに納得してしまうのは危険です。
なぜなら、査定士の仕事は、あなたの愛車をできるだけ安く買うことですから。
ですので、一見、信ぴょう性が高そうに思えるレッドブックやイエローブックの数値も彼らの交渉をスムーズに進めるための一つの手段だと思ってください、そのくらいで捉えていたほうが丁度良いです。
査定士は実際に安く買ったのに、ユーザーには高く買ってもらったと思わせることができる交渉のプロです。
何でも素直にうなずいてばかりでは、高く売れるはずの車も安く買われてしまいます。
査定前にできることをやらなければ安く買われる
では、このようなリスクを避けて、査定士にレッドブックもイエローブックも一切出させずに高価買取を実現する方法はないのでしょうか?
実は、たった一つだけ、その方法があります。
それが、インターネット無料一括査定です。
車買取店が一番されて困ることって何だと思いますか?当然ですが、他店に車を奪われてしまうことですよね?
だからこそ、より、多くの買取店の査定額を知る必要があるのです。
そうすれば、他店と比較されるから、買取店も他店に買われないように高い査定額を提示しなくてはいけない状況になります。
一括査定は複数の買取店が登録している査定サイトですから、元々から、買取店が最も嫌がる競合がおきるようになっていますので、必然的に査定額を上げないと買取りできなくなることもあります。
ですから、余裕を持った査定額を提示するわけにはいきませんし、ましてや、レッドブックやイエローブックを基準にして査定額を提示しているようでは、早々に他店に買われてしまいますから、そんなことはできません。
人気車であっても不人気車であってもやることは決まっている
このように、買取同士が競合するようにすると査定額は上がるのですから、一括査定を利用しないことは不利な状況だと言えます。
高く買い取ってもらうには、高く買い取ってもらうための準備が必要だということです。
インターネット無料一括査定は、パソコンやスマホからの申し込みは1分あれば十分ですし、費用も一切かかりませんから気軽に利用することができますし、愛車の査定額を調べるためにも一括査定の利用は必須となります。
インターネット無料一括査定を利用することにより、買取店をまわる時間的なロスもありませんし、何より、自宅ですべて完結することもできますので、費用面でも時間的な制限もなく気軽に利用できます。
このように手軽に利用できるのも一括査定の大きな魅力でもあります。