海岸付近に住んでいる方の悩みの一つに塩害があります。
住宅の外壁や塗装への影響もあり、台風での降雨や強風があると、植えている樹木が海の潮の影響で枯れてしまったりするような甚大な被害を被る場合もあります。
そんな中、塩害の被害でチェックしておかなければならないのが愛車への影響です。
車を守るために塩害を意識した対策が必要ですから、正しいアフターケアが必要となります。
くわえて、夏場だけでなく、冬にも塩害に気を付けなければならない場面があり、油断していると車の損傷に繋がる場合もあります。
では、愛車を塩害から守るにはどのようなケアが必要でしょうか?
目次
海の近くに住んでいる人必見の塩害対策とは?
海岸付近に住んでいる方にとって塩害の被害は予想以上のものです。
住宅購入の際にも、塩害対策をしている住宅とそうでない住宅では耐用年数にも大きな違いが出るほどの影響があります。
自宅に保管しておく愛車への影響も大きく、ボディの塗装面だけでなく車の下回りや、ドアやトランクやボンネットの隙間にも気を配ったアフターケアも必須となります。
それと、忘れてはならないのが、塩害対策は海岸付近に住んでいる方のみの問題ではないということです。
夏の海水浴を楽しむ、全ての人に言えることでもあります。
多人数で移動することの多い海水浴では、車での移動が欠かせません。
水着以外にも、浮き輪やタオルにといろいろと持っていくものも多くなりますよね、そんな時には車での移動がベストな選択となります。
ただ、車で海岸付近を走行したり、海の近くの駐車場に車を止めたりする場合は塩害というものとは無縁ではいられません。
ですので、車で海水浴に来た際には、車のボディや下回りを塩害から守るようにアフターケアをする必要があります。
最悪の場合、放っておくと塗装が剥がれて下地が出たところが錆びてしまうこともあります。
そのようにならないためにも、海岸付近に住む方と同様にアフターケアが必要となります。
塩害対策とは?5つのアフターケア方法を公開
とは言っても、塩害に対するアフターケアには、どのような方法があるのかわからない方も多いですよね?
ですので、ここでは、塩害から愛車を守るアフターケアには具体的にどういう方法があるのか、ご紹介したいと思います。
塩害に効果適面!最たるものが洗車
まず、何と言っても、車をきれいに保つ方法として思い浮かぶのが洗車ではないでしょうか?
ボディに付着した汚れをきれいにして異物を除去、ボディを傷つけている原因を取り除きながら錆の付着などの塩害から愛車を守るには最適な方法だといえるでしょう。
ただし、洗車といってもボディのみをきれいにするだけでは不十分です。
車に対する塩害を考える時に、忘れてはならないのが車の下回り、それと、マフラーなどが錆びる原因になることも考えられますので、下回りの洗車は欠かせません。
難しい車の下回りの洗車はどうすれば良いのか?
ただ、ボディのように簡単に洗車できないのが車の下回りの洗車です。
潜って洗車するにしても、スペースが狭くてうまく洗えないと思いますし、何より、適切な洗車道具を選ぶのも難しいところです。
ですので、車の下回りの洗車をする場合は、ガソリンスタンドなどで車の下回りの洗車ができる洗車機も今はありますので、そのような洗車機を使うのも一つの方法でしょう。
多少のお金はかかりますが、海の潮の影響などでダメージを受けている車の洗車に数百円の費用できれいにできるならば安いものです。
車の下回りの洗車ができないという方は、このような洗車機を使ってみるのも良いでしょう。
ドアの隙間やボンネットの隙間、トランクの隙間などに注意!
塩害対策として洗車は最適な方法となりますが、ボディに関しては表面だけを洗えばよいわけではありません。
洗車をする際に気を付けたいのが、ドアの隙間やボンネットの隙間、トランクの隙間なども注意が必要な箇所です。
このような隙間には、潮を含む異物が侵入しやすく気付きにくい箇所でもあるため、ボディ表面を洗車することはわかっていても多くの方が気付かないでいる箇所でもあります。
このような隙間の場合は、ドアはドアを開いた時に、ボンネットやトランクは開けた時に洗剤を薄めて含ませたウエス等で拭いてから乾拭きで仕上げをしましょう。
こうすることで、見えない箇所からの塩害による錆の発生などを防止することができます。
鉄粉の除去
塩害というのは、すべての原因が海の潮というわけではありません。
海風に運ばれた海岸の砂や道路に落ちているような異物が車のボディに付着することもあります。
ですので、デリケートなボディの塗装を守るためには、海岸の砂や鉄粉の除去が必要なケースもありますので、洗車前にボディの上がザラザラしていないかチェックすることも必須事項でしょう。
それと、海水浴を楽しむために海へ行く方の車は途中の道路で鉄粉を拾うことも多くありますので、洗車の前にあまりにもボディがザラザラするような場合は、同じように鉄粉の除去を行う必要があります。
鉄粉の除去は、カーショップ等で専用の道具がありますので、それらを使用して除去するのが良いでしょう。
この鉄粉を放置したまま海の潮との塩害と結びつくと、鉄粉が錆になりやすくなるだけでなく、錆びてしまった鉄粉がボディに付着しているのを長期間放置すると取れにくくなってしまいます。
早めの除去がベストだといえます。
ワックスやコーティング剤の塗布
洗車を終えた後に、あと一歩の対策をしておくのであればワックスやボディのコーティング剤を塗布すると良いでしょう。
もちろん、塗布する前には十分に洗車することが必須となりますが、きれいに洗車した後にワックスやコーティング剤を丁寧に塗布すると、車がピカピカになります。
輝きも取り戻すことができるので、上手にやれば新車当時の輝きに回復することもあります。
それと、ワックスやコーティング剤の効果で見逃せないことが、塗布することによりボディへのダメージが圧倒的に減ることです。
ワックスやコーティング剤をボディに塗布するということは、ボディの塗装面をコーティングすることとなりますので、ボディの表面に異物が付着しなくなりますので、ボディが傷つきにくくなるということです。
それと、洗車をする際にも汚れを除去しやすくなるので洗車が楽になります。
あらたな塩害対策のためにも、ワックスやコーティング剤の塗布は効果適面です。
夏場以外にも塩害被害が?冬にやる対策とは?
ここまでは、主に、海岸付近に住んでいる方の塩害対策や、夏場の海水浴の後などにするためのアフターケアについて説明してきました。
ここでは、冬に起こる塩害について説明したいと思いますが、冬の塩害対策ってピンと来ない方もいらっしゃると思います。
では、冬の塩害とはどのようなことでしょうか?
それは、降雪した際の凍結防止の対策などによる塩害です。
路面凍結の対策のために撒かれる塩化カルシウムが、その主な原因となります。
塩化カルシウムの付着が錆の原因になる
降雪後に路面凍結を防止するために、このような状況では塩化カルシウムが道路に撒かれます。
塩化カルシウムが道路に撒かれることにより、降雪して凍結した雪の凝固点降下が起こり融点が低下するため雪が溶けやすくなる、このような効果があると言われています、そのために塩化カルシウムが撒かれます。
もちろん、このような対策をするからこそ道路を通行できるようになるのであり、凍結防止という観点としては正しいのですが、通行する車にとってはこれが厄介なのです。
塩化カルシウムが撒かれた道路を通行する車の下回りには、ベッタリと塩化カルシウムを含む異物が付着します。
これが錆を誘発する原因となりますし、ミニバンなどのトールワゴンなどではリアのタイヤが巻き上げた水しぶきがリアハッチにベッタリくっついてしまいます。
これは、車の下回りだけでなくボディにも悪影響を与えてしまいます。
塩化カルシウムは手荒れを起こすくらい強力な成分
塩化カルシウムは、スポーツの競技場で引かれる石灰の中にも含まれるもので、あまりに手に付着しすぎると手荒れを起こしたり、目や鼻にも刺激が強いので、ラインを引く時に目に入れることがないように注意されるくらい強力な成分を含むものです。
そのような成分を含むものが、車の塗装面やボディ、鉄部位が多い車の下回りなどの付着して放置されたらどうなるかは想像に難くないですよね?
ですので、雪の後の降雪から塩化カルシウムを撒いて凍結防止の対策をした道路を走行した後には、洗車をして異物を取り除くようにすることが必要です。
塩害は車を売る時に圧倒的に不利になります!
塩害を甘く見ていると、最悪の場合、車の下回りの錆が進行する具合によっては、車の下回りに穴があく場合もあります。
フロアに穴があき、その部位を交換する必要があるような修理をすると、その車は修復歴車となり査定額が一気に下がりますので、商品価値を大きく下げてしまう要因となるのです。
通常の使用状況では、車の下回りからの錆の発生がフロアに穴をあけることは稀だと思われますが、だからこそ、このような事態となれば車の商品価値が下がってしまうということなのです。
正しい塩害対策をすることで、このような事態を未然に防ぐ事にもなるのですから、手間は惜しまずにアフターケアを行うことがベストな選択となります。